成功したい人が「渋谷ではたらく社長の告白」読むべき理由

藤田社長の写真 2020.8

 こんにちは、onisinです。サイバーエージェント創業者&現社長の藤田晋著書の「渋谷ではたらく社長の告白」創業から、会社が軌道に乗るまでの怒涛の5年間の思いを包み隠さず描いた本。ビジネスに挑戦したい人、成功させたい人が読むべき理由を書いてみました。

藤田社長の写真

目次

  1. 学歴=成功ではない
  2. 行動力と大きな目標
  3. 藤田社長の成長戦略をまなぶ
    1. 実績は次までに作る
    2. PRの機会を最大限に活かす
    3. 気に入ったものには妥協しない
    4. 会社の奥行を大きく見せる
  4. 人との出会い
  5. 短絡的な意見に流されず、中長期の展望を持つ
  6. おわりに

1.学歴=成功ではない

「どうせ有名大学卒だろう」

 多くの人は、このような大企業の経営者への固定観念があると思います。

 藤田社長の詳細を知らない私もそんな気持ちでした。

しかし、出身大学は青山学院大学、しかも留年。

 急に親近感がわいてきます。

 もちろん青山学院大学はすばらしい大学であるが、東京大学などの知名度に比べれば、いくらか一般の私達にも共感が持てやすいイメージではないでしょうか?

 さらにいうなら、バイトは麻雀打ちやバーで働き、決して優等生な学生生活ではなかったことが書かれてあります。

そして、その事実は、多くの挑戦したい人達にとって

学歴≠成功

であることを示唆してくれ、大きな希望になります。

 では、どのように藤田社長が大企業をつくるにいたったか。ここから見ていきましょう。

2.行動力と大きな目標

 大学2年生まで、一般の大学生と変わりない人生を歩んでいた藤田社長に、転機が訪れたのは、大学3年でした。

 企業のインターンを経験、内容は創刊するフリーペーパーの広告販売。

 過酷な仕事内容に、多くのインターン生達が止めていくなか、

毎日100件

という圧倒的な飛込営業を行っています。

 その圧倒的な努力の根底には、

  • もう2度と堕落した生活に戻りたくない
  • こんなところでへこたれていたら、到底経営者になれない

という気持ちがあったことがつづられていました。

 この時までは、まだ前哨戦でした。このころに、読んだ本がきっかけで彼の中で明確な目標が決まりました。

「21世紀を代表する会社を作る」

です。

 ちなみに、影響を受けた本とは

ビジョナリー・カンパニー byジム・コリンズという本です。

 この大学時代に培った圧倒的な経験と、大きな目標が、藤田社長を今後の動きに多大な影響を与えました。

 その行動力を感じさせるエピソードの一つですが、藤田社長がサイバーエージェントを創立する際、

インターネットのことを全く知らない

という行き当たりばったりな状態で行動を起こす人物でありました。

 そのことによって、苦労も多々ありましたが、この行動力には目をみはるものがあります。

3.藤田社長の成長戦略をまなぶ

 ここで、藤田社長が創業したてのサイバーエージェントをどのように急成長させたか、見ていきたいと思います。

  1. 実績は次までに作る
  2. 雑誌の編集者に売上5億宣言
  3. いきなり40万円の賃貸
  4. 会社を大きくみせる

1.実績は次までに作る

 大学時代のインターンで培った営業方法。

 初営業先で、実績を求められるところは多い。創業間もない場合、実績は当然あるわけがないが、あるように振舞う。

 次会うときまでに、実績を作れば良いのだから。

2.PRの機会を最大限に活かす

 創業間もない頃、紹介を受けて雑誌のインタビューを受けることになった。

当時は世間のインターネット業界の認識はないに等しい状態だったが、藤田社長は、記事になりやすいよう

売上5億円宣言を行い、雑誌に大々的に載せられた。

 これが功を奏し、一機にサイバーエージェントの認知度が世間に広まった。

3.気に入ったものに妥協しない

 初めて事務所を借りる話。予算が20万くらいで納める予定だったが、藤田社長は、どうしても40万円の事務所が気に入ってしまった。

 並みの経営者なら、20万円のところで妥協するが

藤田社長の思考は、、、

頑張って売り上げをあげれば良い

でした。

 気に入ったものには妥協せず、むしろ背水の陣をしき、自分にプレッシャーをかけていくスタイルでした。

 この技法は、作中何度も出てくる藤田会長得意の戦法といえます。

4.実態よりも会社を大きくみせる

 これは、優秀な人材をするための戦法です。

 創業して、間もないときに、東大出身など優秀な人材をどんどん採用しています。普通考えれば、無理なことですが、

 実態よりも会社を大きくみせることで、人材確保に成功しました。

その方法が、下記の通りでした。

  • バイト10人で活気がある会社に見せる
  • 部屋に入りきらないので、採用試験を10回に分けて行う
  • 社員3名で三次面接まで行う
バイト10人で活気がある会社に見せる

 採用試験のときに、ちょうど大学生のバイトを10人雇っていました。その光景を試験を受ける人に見せることによって

若くて、活気のある職場

を印象づけることに成功しました。

部屋に入りきらないので、採用試験を10回に分けて行う

 大学生にダイレクトメールを送りまくったことが良かったのか、応募が80名ほどあったそうです。

 しかし、一度に行ってしまうと事務所の小ささが露呈されるため、

採用試験を10回

行いました。

 これで、部屋の狭さを感じさせないように工夫しました。

社員3名で三次面接まで行う

 当時、バイトを10人ほど雇ってはいたものの、社員は社長を含めて3人だけでした。しっかりした会社にみせるために、

三次面接まで行いました

 どうやって3人で三次面接を行ったか。

  1. 社員AとBが面接を半分ずつ行う。
  2. 二次面接では、一次面接で当たっていない方が面接官となる。
  3. 三次面接で、藤田社長が面接を行う

 もう、ほとんど詐欺です(笑)

ですが、この方法で創業からいきなり優秀な人材を獲得しています。

 第2章の創業当時のエピソードはとてもコミカルに描かれているので、是非読んでみてほしいと思います。

4.人との出会い

 猪突猛進で突っ走る藤田会長に理解をしめして、導いてくれたり、協力してくれたりした人達の存在も決して無視はできません。

ここでは、主だった人物たちを紹介していきます。

  • 渡辺専務
  • 宇野社長
  • 堀江貴文

渡辺専務

 この人の存在なしに、今の藤田社長はなかったかもしれない。

大学生インターン時代に、社会のことなど全く知らなかった藤田社長に営業以外にも様々なことを教えてくれ、公私にわたってお世話になった人物。

 一緒に会社を設立する際に、意見が合わずに結果的に裏切ったような形で、そのまま疎遠になってしまったことを憂いている。

宇野社長

 社会人として入ったインテリジェンスの社長。半ばからかいがてらに採用試験を受けに行った藤田社長が、会社の展望に魅了され入社を決めた。

 数か月で独立を目指した藤田社長に、的確にアドバイスし、太鼓判を押し、出資まで行ってくれた。

 サイバーエージェントの危機に際して、宇野会長にすべてを任せようと思い訪れた藤田社長に厳しい激励。この部分は、特に感動した。

堀江貴文

 有名なホリエモン。当時はオンザエッジという会社を設立。プログラマーとして会社を切り盛りしていた。

 自社製品を確立したい藤田社長と協力関係を結び、お互い爆発的に会社を育てた。

 まだ紹介したい人物たちもいるが、藤田社長が様々な人物と出会い、協力を得られてきた背景には、社長自身の猪突猛進な姿に、周りが惹かれていったと考えている。

5.短絡的な意見に流されず、中長期の展望を持つ

 藤田会長がもっとも苦悩したのは、念願の上場を果たしたものの、それまで高騰していたインターネット業界の株価が軒並み暴落に転じました。

 そのことを受けて、サイバーエージェントの株価もみるみるうちに下がる状態。それまでちやほやしていたメディアなどは、一気に批判に転じる中で、株主たちも怒りをぶつけてきます。

 自分たちの立場で、好き放題意見を述べてくる様々な人たちに、孤独を感じ倒れそうになるも、一部の信じてくれる人たちの励ましと、中長期の先行投資を信じ抜くことができ、事業も安定。

 目標通り、サイバーエージェントは21世紀を代表する企業に成長したと言えます。

おわりに

 この本は、学生時代~草創期~転落期~上昇期という流れで構成されており、各章ごとコミカルなパート・シリアスなパートが比較して書かれてあり、筆者の心情の変化が描かれている。

 大きなビジネスに育て上げた社長が、どのくらい努力をして、どのように工夫して、どのように苦労したか、よくわかる内容だと思います。

 これから何かに挑戦したい人、大成功したい人たちの大いなる参考となる本であり、ヒントになるのは間違いないので、是非「渋谷ではたらく社長の告白」を手にとっていただければと思います。

では、本日はこれで

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