こんにちは、onisinです。今日の書籍は、著者の家入一真氏の幼少期に友人とのコミュニケーションの失敗がきっかけとなり、逃げる癖がついてしまいますが、遠回りをしながらも自分の大切なものに気付いていく話です。
このブログで書かれていることは
- 本書を読むのがおすすめな人
- ストーリーの概要
- 筆者が直面 様々な困難
- 著者自身がコミュニケーションに悩んだ
- 様々な状況から逃げまくった経験
- 大学受験 遠回り
- 家庭崩壊
- 筆者の変化
- 逃げた先に
- 最後に
こんな人におすすめの書籍です
- コミュニケーションに自信がない人
- 人生に行き詰っている人
- 何度も逃げてきた人
- 責任感が強すぎて、ストレスが溜まっている人
- 大手サーバー会社の成り立ちを知りたい人
最後の項目については、いうまでもなく、つまりは人生に問題を抱えている人こそ読んでほしいのが、この書籍です。
ストーリーの概要
率直に、読み進めているときの感想。著者には大変失礼ながら、
こんな人が大成功できるのか!でした。
筆者は大事な場面で逃げ回りました。それはもう途中で呆れてしまいそうになるくらい。
そんな筆者はレンタルサーバー・ロリポップ!の創始者。
厳格な父・優しい母に3人兄弟の長男らしく、お調子者として成長するが、中学生のときに友達とのトラブルから、人とのコミュニケーションがまともにできなくなり、不登校や退学を経験。
インターネット・絵画に没頭し、自身の存在感を求めていきます。
引きこもりと化した筆者が、再び社会と繋がるために、様々なことに挑戦しますが、その性格が災いして多くのトラブルや葛藤を経験します。それらの困難を乗り越え、一大企業の社長として成長するまでを描いた実話に基づいたストーリーです。
筆者が直面 様々な困難
1、著者自身がコミュニケーションに悩んだ
この物語自体、著者が中学生の時に、友人への些細な一言がきっかけとなって、心に大きな問題を抱え、社会とのかかわりを断つことになります。
いわゆる”ひきこもり”というやつです。
本人も何度か、社会とのかかわりを取り戻そうとバイトなどに挑戦しますが、バイト先では「気持ち悪い」と言われ、強制的に休暇を取らされ、青少年時代の筆者には、とても厳しい社会の洗礼をうけます。
また、大学検定試験を目指して、予備校でしっかり勉強するクラスメイトを後目に、ほとんど授業に参加しない筆者は、次第にクラスメイトからも白い目で見られ始めます。
2、様々な状況から逃げまくった経験
筆者の得意技は「逃げる」「かくれる」でしょうか。
最初は、思いがけず友人を傷付けてしまったことから、友人グループからつまはじきにされ、人とのかかわりが苦手になります。
状況がかわる高校入学にかけていましたが、1年半もの間、人とのコミュニケーションとの関わりを断っていたことで、人とのかかわり方を忘れてしまいます。
それからは、学校へ行った振りをしたかと思えば、家族が全員外出するまで隠れていたり、体育祭からはフェンスを飛び越えて逃げ出したり、高校は中途退学、大学受験からも逃げ、仕事も突然やめたり。
あらゆる社会との結びつきから逃げました。
3、大学受験で遠回り
高校を中途退学しますが、母親の「ダイケン」(大学検定試験)の言葉に大学を目指すようになります。
1年目、地元の大学に合格しますが敢えて辞退します。理由はさらに上のレベルを目指したい。
2年目からは新聞奨学生として働きながら予備校で勉強します。しかし、受かる受からない以前に、人生を左右する重要な試験に2年連続、会場にすら到着できませんでした。
1度目は願書出し忘れ。
2度目は寝坊で遅刻。
「ダイケン」に捧げた3年間は、目標としていた大学の試験を受けることなく、水の泡と消えたのです。
4、家庭崩壊
先述した大学の件も、父の交通事故をきっかけに、なんとなく諦める方向にむきます。家庭内では、それがきっかけとなって、隠れていた問題が一気に露呈。
母が仕事に没頭するようなったり、怖い人達が家の周りをうろつくようになったり、20歳そこそこの青年には、実際、大変な経験だと思います。
両親の口論が激しくなり、家庭内崩壊・両親の離婚も経験へと発展します。
ただ読み進めると分かるのですが、この辺りから著者の雰囲気に変化が現れます。
筆者の変化
何か否定的なことがあっても、逃げの姿勢が見られなくなったことです。その様子が、本文中のふた場面です。
- 優れた先見の明をもった起業家に
- ネット上の誹謗、中傷にも動じない
- 大切なものを守り抜くという思い
優れた先見の明をもった起業家に
起業して、サービスを売り出すと、一気に注文が殺到しました。
サーバーの貸出金額は、当時からすると考えられない価格での販売だったことが、起業当初、筆者の妻からも大反対をされたことからも分かります。
しかし、筆者は絶対大丈夫との確信で、信念を貫きました。
コミュニケーションが苦手で、孤独だったことが、常識にとらわれない自由な発想で、天才的な経営手腕を発揮することができたのです。
ネット上の誹謗、中傷にも動じない
起業後の反響はすさまじく、急に忙しくなりました。業務が一人で追いつかなくなることで、クレーム→世間からの誹謗・中傷をネット上でさらされるようになりました。
非常に狼狽する妻をよそに、多少傷つきながらも、淡々と自分の仕事をこなし続ける筆者の姿から、良い意味で、人から悪く言われることに慣れたのかもしれません。
もしかしたら、若いときから、ただ嫌なこと受け入れるのではなく、”逃げる”という嫌なことは嫌と意思を示し続けてきたことによって、肝が据わってきたのかな~と思います。
大切なものを守りぬくという思い
ユーザー数や従業員数は会社の発展とともに、急速に伸び続け、ユーザー数も業界最王手と順調に成長するかと思われたそのとき、関連会社から倒産の通知がありました。
起業以来、最大の危機です。約半分近くのユーザー数が失われる危険性が出てきました。
最初は、家族と一緒にいたい、守りたいという思いから起業をしましたが、筆者の思いは、さらに発展し従業員やユーザーたちの幸せを守る執念を見せました。未曾有の危機に、必死で対処し、指示する姿はリーダーそのものでありました。
この執念は、両親の離婚や家族崩壊の悲しみが多少なりとも大きく影響しているのではないでしょうか。
逃げた先に、得たもの
著者が得たものは、大切な家族と、一緒の思いで戦ってくれる仲間と述べております。
青少年時代に、あれほど求めて止まなかった自分を理解してくれる存在が、いつの間にか、筆者の周りにいる。
青年時代に経験したことは、筆者の人生においては、見事にマイナスとをプラスに転換することができました。
これらの長いトンネルを抜けた先に、かけがえのないものを手に入れた筆者は、さらに家族のため、会社のために様々に挑戦し、今でも活躍されています。
最後に
本書が見せてくれたのは、今現在、様々に大きな問題に抱えている人であったとしても、その経験は、将来大きな可能性につながるかもしれないということだ。
著書は、エピローグの中でどうしても苦しく、厳しい状況であるなら、「逃げることも悪くない」と読者へのメッセージを伝えています。
前に進めなくても、逃げたって、生きてやり直せば、きっといつか、幸せな場所にたどり着ける。大切なものを得られる、と。
何度も何度も逃げつつ、やり直し続けた筆者だからこその確信である。
ただし、「生きることを諦めてさえいなければ」である。
もしこのブログを読んでくださっている方が、現実の厳しさに負けそうになったとき、この本を手にとって、ぜひ読んでみてください。
きっと、逃げることも悪くないって思えるかもしれません。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
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